オホーツクの花や風

オホーツクの野鳥

かもめのゆりこ

かもめのゆりこ

  • チドリ目カモメ科
  • 海辺に居て白っぽい鳥はみんなカモメかと思っていたのですが、カモメの仲間って実は凄い種類が多くて見分け方もかなりややこしいのです。一度は正確に見分けられるようになろうと思ったのですが、あまりややこしかったので途中放棄してしまいました
  • オオセグロカモメ:くちばしが黄色でカブの先に赤い点がある、足がピンク。大型
  • ウミネコ:くちばしが黄色で先が赤と黒、足が黄色。中型
  • カモメ:くちばしが短めで黄色、足も黄色。中型
  • 観察場所:紋別港
  • ユリカモメ:くちばしも足も赤 小型
  • 正しく判別できても出来なくても、野性の風景の中にドラマを探すというのは田舎に住むからこその楽しみです。
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    → かもめのゆりこ日記 2005年12月09日



    紋別の漁港へゆくと
    釣り人が捨てる魚を欲しがって
    沢山かもめがよってくる

    あるいは海面の魚を狙っては
    水面のすれすれを飛びながら
    冷たい海にも首を突っ込む
    なかなかうまく捕らえられずに
    せっかくとった小魚も
    仲間に追いかけられた末
    とりあげられたりしてしまう事もある
    寒い港を生きる鳥達

    かもめのゆりこはまだ子ども
    まるでぼんやりな茶色の羽で
    冷えたオホーツクの海を飛ぶ

    かもめのゆりこ
    漁港で一枚カレイを拾った
    どの釣り人が捨てたのか
    素敵に大きなカレイが一枚
    かもめのゆりこは堤防の上
    足元にそっとカレイを置いて
    じっと見つめる
    さてどうしたらよいのだろう

    かもめの口は横には開かない
    ホッケだったら丸呑みするが
    チカであったら軽々呑むが
    この平たいお魚はどうして食べるものなのか

    かもめのゆりこ
    何回か口先に咥えて丸呑みしようと上を向く
    それでも当然平らな魚は
    口から奥へ入っていかない

    傍には二羽の大人のかもめ
    横取りするでもないままで
    じっと見ているゆりこのことを
    平らな魚は食べられないと知っていて
    だけどやっぱり気にはなるのだ
    どこへも行かず

    かもめのゆりこ
    置いたカレイを嘴で
    トントントン突付いて壊す
    骨を砕こうとしているのか
    肉をちぎろうとしているのか
    鍵型をしたくちの先に
    引っかかってばかりいて
    なかなか作業ははかどらない

    かもめのゆりこ
    いつまでも
    トントントンと肉を砕く
    人が来ても逃げられない
    大切なカレイを何とかしなくちゃ
    いつまで経っても進展しない
    作業に飽きて大人たちは
    キューっと一声喚き残して
    餌を探しに何処かへ行った

    かもめのゆりこ
    堤防にひとり
    冷たいみぞれも降ってきて
    さあ、も一度頑張るぞ
    首をすいっと持ち上げた途端

    しっかり刺さった平らな魚は
    嘴と一緒に持ち上がり
    そしてあっという間もなく
    冷たい海の中へ落ちてった

    かもめのゆりこ
    ビーズの瞳で一点を見つめ
    猛禽のような鋭さで
    ギエーっと三度激しく啼いて
    まっしぐら
    港の向こうへ消えてった

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