オホーツクの花や風

生活

根雪


とうとう膝まで雪が積もって真っ白の中に閉じ込められた。
たくさん下着を着てコートを着てマフラーをして帽子をかぶって一番厚い赤い手袋をして誰もいない丘の上の公園へ遊びに出かける。
凍って澄んだ青い空気を真昼の光が暖めて、空気と山がくっきりした境目を見せる。
 
札幌生まれで雪は良く知っていると思っていたけれど。
そうか、あの街は混みすぎていて雪などいくらも見えなかったのだ。
さあここでは何処までも雪。
まっさらでふわふわの、地平線が丸くなだらかな、あの端っこの方までぎっしりみっちりの雪なのだ。

手始めに雪の中に飛び込んでみる。そっと壊さないように起き上がって、さあ等身大の人型だ。
坂道を駆け上がってみる。足の下に雪の踏み鳴り、キックキックキックキック・・・・。
雪の上に大の字に寝て雲が流れるのを見る。背中の下がふんわりひんやり。
なあんにもない野原をぐにゃぐにゃと曲がりくねって足跡をつけて歩く。くねくねくねくね・・・。
坂道を転がり落ちてみる。白い粉雪が体の上からハラハラハラハラ・・・。
握り固めた雪を噛み噛み、なんだか広くなったような、なんだか深くなったような公園でコロコロ遊ぶ。

何か新しい物が降ったような気がした。
こんなに遊びたい気持ちにさせる雪を
随分と久しぶりに見たものだ。

ああ、お家が雪に埋まりそうだね。


手袋

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