オホーツクの野鳥
コハクチョウ

- コハクチョウ
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コハクチョウ日記 2006年01月14日
凍てついた湖の
まだわずか凍っていない狭いところに数百羽の白鳥が
クワークワーと泳いでいる
その中で
なんだか不完全燃焼みたいな
まったく不器用な色をして泳いでいるのが若鳥
なるほどこれがアンデルセンか
目の当たりにすると納得いくほど
目立った灰色なのがおかしくって仕方ない
そういえば「みにくいアヒルの子」
引っ込み思案の幼い私を楽しませてくれた
とっても悲しくて可愛らしい良いお話だったのに
どういうわけだか一時期、差別合戦の物語だと思って
嫌っていたこともあったのだ
アヒルも野生の白鳥もずっと見たこと無かったんだもの
自分自身の目で自分自身の世界を見ると
すっと感覚が研ぎ澄まされた一瞬なんかに
圧倒的で絶対的で限りなく豊富で
ああもうこれは確かに間違いなく「美しい」ってやつだ
と分かる瞬間がたまにあるもので
あれは差別物語でなくって
自立物語だったんだよねえ、白鳥君よ
自分の体にぴったり合ったものこそが
真に美しいってわけだ
お前たちは野生に生きて
自分の心の赴くまま
あの大空を南北に飛んで生きるのだ
美しいということについては
私よりはるかに多く知ってるのだろうなあ
汚い色だけど
確かにお前は凄いんだねえ
せっかく感心してるのに
こちらの思惑など全然知ったことでなく
目の前で煤けた白鳥は笑うのだ
クワークワー
