オホーツク移住生活
秋祭り

- 秋祭り
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秋祭り日記 2006年09月11日
我が家の裏の山の上の神社が秋祭りだった
よいしょよいしょと長い階段を登って見に行ってみたら
小さな境内に屋台が4つ5つくらい出ている
それもどっかで見たような人たちの、どうも身内でやってるらしい雰囲気の商いで
色々見たお祭りの中でもぶっちぎりでこじんまりした秋祭りだった
やっぱりこの町はとてもとても小さいのだな、と改めて思う
大晦日の夜も点いていた色とりどりの電球が長い坂道をずーっと彩って
子供の頃気に入っていた「小さな銀の星」という絵本のクリスマスのお参りの風景みたいな
かすんで鄙びて親しみのある風景をしている
子供が水鉄砲を持って遊んでいる
大人は酒を呑んでいる
幼い女の子がかき氷抱えてパパに手を引かれ長い階段をそろそろ下りていく
場にそぐわないくらい派手な衣装を着た水商売風のご婦人が数人うろうろしていて
何かなあ、と思って見ていたら
小さな舞台に上がってオカリナを吹き始めた
司会の人とオカリナの人と、あとなんだったか伴奏みたいな楽器がひとつと、三人で来ていたようなのだけど
めいっぱいお世辞を使ってもお上手ですねというのはかなり困難な演奏で
音程もリズムもたどたどしい「コンドルは飛んでいく」とか「花祭り」とかだった
風に吹かれてるような音楽全体の揺らぎがなんとなくその日の境内の様子にぴったりとマッチしてしまって
聞いていて不意ににっこりと笑ってしまうような音だ
ふっと思い出したのが
半月くらい前に行った川湯という温泉街の神社のお祭りで
そこは有名な観光地だけあって比較的規模は大きかった
私が子供の頃”知恵の輪”を取ったことがある「千本くじ」なんかの屋台も出ていて
懐かしくてじーっと見ていたら「年齢制限はないっすよ」とテキ屋のお兄ちゃんに言われて恥ずかしい思いをしたり
ホテルの浴衣を着た湯上がりの家族連れがのんびりと露天を見て回っているような、
そこもとっても雰囲気のいいお祭りだった
そのお祭りのステージで名前を聞いた事のない若い演歌歌手が来て随分長い時間歌を歌っていた
シンデレラみたいにキラキラしたピンクの衣装を着て、ふわふわの髪に同じピンクの大きな花飾りをつけて
ステージから降りてお客さんの間を歩いて握手したり写真に撮られたりしながら
「好きになった人」とか、そういう受けそうな懐メロばかりを休みなく歌っていて
よく、歌いながらカメラに微笑んだりできるなあ、凄いなあ、と思って凝視してしまったのだけど
歌も上手だったし、とにかくとっても感じよく終始にこにこしていた
見ているうちに段々
あのピンクのシンデレラドレスは本人の好みじゃなくって、
本当はおじさま達に受けが良さそうなものを誰かが選んで持ってきたのじゃないかなあ、とか
彼女はいつもみんなにあんなに感じよくにこにこしてなきゃいけないのかなあ、とか
こんな山の中の温泉街に居て、ステージが終わったらこれから何処へ行くのだろうとか
色々考えてたら、お馬鹿な話だけどちょっと哀しくなってきてしまった
たぶんピンクにキラキラして、一生懸命なところが感じが良すぎたのかもしれないな
お祭りって凄く好きだ
夜になって屋台がオレンジ色の光でぼんやり浮き上がってくるところとか
色々インチキ臭い味の濃い食べ物の匂いとか
はしゃぐ人たちの顔とか、おしゃれした少女達とか
楽しくて面白くて全部好きなのだけど
時々どこかちょっと哀しいところもあって
それはどういう感じかと言えば
まさに「男はつらいよ」の寅さんの寂寥なのだな
