北海道の遊歩道
大雪山赤岳登山 後編
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大雪山赤岳登山 後編日記 2006年09月13日
メキメキと元気になって歩いて見ると
この山道は随分と変化に富んだ飽きない道で
殆ど常に見晴らしが良く
あまり派手に花の咲く季節ではないけれど
丈の低い、地に張り付くような草が鈴のような可愛い実をつけていたりして
なんだかとっても楽しい道だ
冷たい空気は軽くて気持ちよく
運動で暖まった身体をそっと撫でて消えていく程度の涼しさ
登山というのは今はとても人気のあるスポーツらしく
比較的軽装備で上れる山には風景を独り占めできる山というのは殆ど無いのだろう
どの山へ行っても、思いのほか人がいるものだな、といつも思う
時折りあちこちでかららころろと熊鈴の音色が響いている
実は私はこの熊鈴の音色がちょっと苦手で
のんびり歩いている時にこの音が聞こえると急かされている気になる
登山道の途中で草刈りをしている人がいる
本格的な紅葉シーズンの登山者の増加に向けて道の整備をしているのだろう
お疲れさまです、と頭を下げて脇を通った
もう数日でこの山もマイカー規制がかかって登山口まで来る手段はシャトルバスのみになる
きっと随分と登山者が増えるのだろうな
ごろごろと大きな石が多く、歩きやすくはないのだけど
でも本当に分かりやすくしっかり整備がしてある道が続くので感心する
時折り足を休めて山肌に目をやると
雪崩れるようにして赤やオレンジや黄色の色彩が流れている
高くなるにつれそこに残雪の色も混じってくる
なんとまあ
長くて急で足場の悪い石の上をヨロヨロヨロヨロ登っていく
ちょっと平になったと思って安心したらまた道が悪くなって
もう一度長くて急で足場の悪い石の上をヨロヨロヨロヨロ越える
そうしたら頂上なのだ
いやー、まあ頂上だわ
寒いねえ、風がまともに吹くね
雪と紅葉と緑と岩と空と雲と山が、首動かさなくて全部一遍に見えるね
どうも凄いね、やあやあ
と言いながら石の上に座って昼食なぞ食べる
目の前をシマリスがダッと走って岩から岩へ消えていく
一休みしたら
また石に足を取られてズルズルカクカクしながら今来た山道を降りていく
カケスによく似た濁った声をしてホシガラスが飛び
岩の上にとまってハイマツの実を食べているのが見える
かららころろ、熊鈴の音色が遠くから追ってくる
空気は冷たいけれど
日射しは暖かい秋の空の下
麓で下山届けをして、もう一度冷たい湧き水で手と顔を洗う
もう間違いなく秋がやってきたのだな、と思いながら
赤岳をあとにする
