オホーツクの草花
どんぐり

- どんぐり
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どんぐり日記 2006年09月20日
家の裏の遊歩道を歩いたら
なんだか変に見晴らしか良くって
どうしたのかなあと思ったら
木の葉がもう随分落ち始めているのだ
足下にはどんぐりの
小さいのやら青いのやら双子のやらが
もう無数に落ちていて
それこそ足の踏み場もないので
靴の下になって潰れてしまっているものもたくさん
リスたちはせっせせっせと拾い集めるのだろうか
私がこの町にきてから
この秋で一年になる
ちょうどこんな風に朝晩がぐっと冷えて
昼間はよい日射しの秋晴れで
刈り取りの終わった畑の上で鳶がずんぐりと座り
そして山の麓の紅葉が切々と胸に迫るような
そんな季節に自転車でふらふらやってきて
ふらふらと牧場に住み込みながら家を探し
それから今の渓谷の裏の家に住み着いたのだ
なかなか仕事も軌道に乗らず税金払うにも足りないくらいで
食いつぶしたり人の世話になったりしながら
ぼつぼつと一年
私はそのころ会社員で
いつもふたつのことを待っていた
勤めの日は休みを待つこと
休みの日は鳴らない電話を待つこと
いつもいつもまるでまずい薬を手にしたように
グイグイとその日を丸飲みすることだけに費やしてくらした
私は
会社で起こってる何もかもが下らなく思えるということと
望んだ恋が実らないということ
このふたつは、全く別々のことだと思っていたのだけど
だけどとにかく、いつもいつもいつもいつもとにかく待っていて
一体いつ本当に人生を始める気なんだろうということに
薄ら薄ら気付いた訳だ
全くよく気付いたもんだと思うけど
そのふたつは実は全く同じひとつのものだったので
何でもいいからとにかく理由をつけて
人生を回避することにばかり夢中になってるという
私の生活の中で起こっていたのはそのただ一つのことだったんだ
全くよく気付いたもんだと思うけど
何もかも捨ててどっか遠くへ行っちまえるというのは
私はいいことだと思う
生き方ってのは自分がこれまで生きてきた
この道だけじゃないってことを肌で知るってのは
拘りに縛りつけられたように感じる時にその拘りを脱ぐ知恵を持つってのは
私はいいことだと思う
勿論、まだあれやこれはうまく行ってなくて
どんどん生活がヒモ化してきてるから
考えなきゃいけないことはもっとあるけども
でも私は
「がんじがらめを脱ぎ捨てる」っていう
そういう凄い裏技があることを知ってる訳だ
そういうのは結構役に立つと思うんだ、何処へ行ってもね
