オホーツク移住生活
暴風雨
- 暴風雨
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暴風雨日記 2006年10月08日
渚滑川(しょこつがわ)とサクルー川という 二つの川がちょうど交わるその交流点に私は住んでいるわけで 真冬の結氷期以外は寝ても醒めても川の音が少し聞こえる 私がパソコンを叩く部屋から川面とフライフィッシングをする人影が見える そういうところに私は住んでいるわけだ
今朝目が覚めて川を見たら
水がチョコレートドリンクの色になっていたので驚いた
そして土手ぎりぎりのあたりまで水量が増えて
今にもあふれ出て来そうに見える
海のように波が立ち
流れてきた丸太が逆巻く渦の中でぐるんぐるんと回転している
ごおごおと地鳴りのような音がする
外へ見に行ってみると
狂い、押し寄せ、怒り、飲みつくし、なぎ倒す
そういう硬さを持った水が上流から下流まで
とうとうと溢れ返っていた
橋の上に立って真下を見下ろすと
くらくら魔法をかけられてそのまま吸い込まれていきそうな川
そういえば土地の人に聞いた話では
確か二年ほど前の秋、
川が溢れ、国道が鮭まみれになったことがあるのだとか
パソコンを生業とするこの家のもう一人の住人は
家が流されるならパソコンのデータを持って逃げたいのだそうで、
じゃあ私はと言えば、手ぶらでこの家に来てるので
持ち出すものもないわけだ
むしろ不謹慎な性格で
荒れ狂う川をみるのになんだか妙に惹かれている
この世界で起こる
どうしようもないこととか
仕方ないこととか
手のうちようがないこととか
そんなものに惹きつけられて
まじまじと濁流を見詰める
川が茶色で
空は灰色
地面の怒る音と
雨の叩く音
まるで不安そうな世界の中で
今日の夕暮れは早いだろう
