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オホーツクグルメ

ばあちゃんのピーマン

ピーマン

  • 英語ではベル・ペッパーというのだそうですね。紛れもないとうがらし(ペッパー)です。ピーマン、パプリカ、ししとうなどは食べやすく品種改良した「甘とうがらし」なのだそうです。
  • 交配しやすいので甘いの辛いのが比較的交じりやすいのですが、なかでも古くなって時季の外れたものは辛くなる確率が高いそうです
  • ちなみにピーマンは未熟な段階で取るので緑色、熟してからとると赤や黄色のカラーピーマンになるのですって。そもそも品種が全然違うのだと思ってました。
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    → ばあちゃんのピーマン日記 2006年10月23日

    数日前に裏のおばあちゃんが
    プラスチックのざるにピーマンをいれて持ってきてくれた
    霜が降りれば野菜は全部腐ってしまうから
    とりあえず今実がついているものだけ全部もいで持ってきてくれたのだろう
    ありがとうございます、と
    ざざざっと中身だけ台所にあけて小さなざるはおばあちゃんの手に返す
    薪運ぶときはうちのリヤカー使いなさい、と言い言い
    おばあちゃんはお辞儀するように深く腰を曲げて寒い中を帰って行った。
    後でよく見ると、貰ったうちの大部分は
    すでに寒さのせいで痛んでいて食べられなかったのだけど
    いくつかのかわいいカラーピーマンと
    大振りの立派なピーマンは食べられそうだった

    おばあちゃんは実にたくさんの食べ物をうちに持ってきてくれる
    前にくれた口のあいたバターピーナツの袋は
    凄く独特の歯ごたえだったから、何の気なしに賞味期限を見たら二年前の日付だった
    ばあちゃんは多分、とにかく食べ物が捨てられないのだ
    開封して少し食べたけれどちょっと硬いから残ってしまったピーナツを
    ああ、そういえばこんなものあったねえ、少し古いけどまだ大丈夫でしょう、
    と思って持ってきてくれたのが
    月日が経つのは早いもので実は思いがけず二年も経過してた、ということだったんだと思う
    捨てられないばあちゃんの気持ちを記念してそのときのバターピーナツは全部食べた
    おばあちゃんが色々持ってきてくれるのが
    私は好きだし、いつも嬉しい

    今日は午後に川へ行って流木拾いをし
    随分たくさんの木を運んだり切ったりした
    細い枝を焚き付け用にぱきぱき折りながら
    ああ、お腹がすいたお腹がすいたと思って
    こんなにお腹がすいた日には
    この間十キロ箱買いした北海道産男爵の物凄く美味しいやつで
    ポテトサラダなんかいいのじゃないか、と思いついて
    凄く楽しみにぱきぱきと小枝を折って
    木っ端も全部バケツに拾い集めて家へ帰った

    男爵ってのは凄く美味しいのだけど茹でると煮崩れて味が薄くなりやすいので
    私は蒸して調理する方が好きだ
    土鍋に数センチお湯を沸かして、その中にちょっと足の高いステンレスのざるをおいて
    ざるの中に切った芋を入れて蓋をして蒸かすと
    結構良い加減にほっこりと火が通る。
    そうやって蒸している間に玉ねぎをみじん切りにするのだけど
    私は生の辛い玉ねぎが食べられないから
    塩で揉んでから熱湯かけて洗って水気を絞っておいてサラダにする
    それで、この玉ねぎを刻んでいるときにばあちゃんのピーマンを思い出して、
    おもちゃのような黄色いカラーピーマンをひとつと
    大きな緑色のをひとつ、一緒にみじん切りにしてまぜて調理した
    男爵が蒸しあがったらアチ、アチ、といいながら指でパッパと皮をむいてつぶして
    ぎゅっと水気を絞ったみじん切り野菜を混ぜて
    にんにくのすりおろしとゴマとマヨネーズで和える
    お腹が空いた時にこってり味の濃いものって美味しいと思う

    で、当然一番最後に味見をするのだけども
    ちょっとなめてみて何か変だったのだな
    ん、なんだこれ、と思って
    何かとがった味がするんだけどこんな味のするものは入れた覚えがないぞ、と
    よくよく考えてみる
    いや、にんにくのでっかいかけらでも入ってしまってたかな、うーん
    などと思いつつ、味の加減は良いようなのでそのまま盛り付けて
    炊きたてご飯と紋別昆布のお味噌汁をよそいながら、
    うーん、やっぱり口の中がなんかちょっと痛い
    これはいわゆる辛いってヤツだなあ、なんてぼんやり思っていたのだけど
    あああああああああああっとやっと気づいたのが
    あのたっぷり入れた大振りのつやつやした立派なばあちゃんのピーマンが
    あれが、いわゆる唐辛子、だったのだ

    まさか、まさか
    と思いながら、頂きます、と恐る恐るもうひとくち口に入れてみて
    ああ、辛い辛い辛い
    本当に物凄くからい青唐辛子なのだ
    辛いより先に唇の周りがぴりぴりして痛い

    ああ、これ美味いねえ
    この芋も美味いし、味付けもいいねえ、と
    一人でカバのごとく喜んで食べているのが
    我が家のもう一人の住人で
    この人はなぜか唐辛子の辛味に関して極端に鈍い
    あの、その青いの、唐辛子みたいなんだけど
    と言わずもがなの報告をすると
    ああ、そういえばちょっとぴりっとするね、とにこにこしつつ
    臆すことなく食べ続ける
    なんだとー、カレーはハウスの甘口しか食べられないくせにー
    結局私だけが一人海苔をおかずに飯を食う

    あのね、その男爵買ったときからずっとポテトサラダ食べたいと思ってたんだよね
    私、海苔って好きだけどさ、たくさん薪割りしてお腹すいた時なんかに
    海苔だけをおかずに黙々と白米食べたいか、って聞かれると結構考える時あるよね
    ねえ、それ美味しい?美味しいでしょ、私マヨネーズにちょっとゴマ混ぜるの好きなのよ。
    うん、海苔も美味しいよ。
    いや、泣いてないもん、べつに。

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