オホーツクの草花
マテバシイ

- マテバシイ
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マテバシイ日記 2006年10月31日
故郷から形の悪い茶封筒が届いて
がさがさと明けたら中には
ひたすらどんぐりが入っていたから笑った
私がどんぐりを食べたい、という旨の発言をしたから
食べられるどんぐりが送られてきたわけなのだ
わざわざ切手貼って
マテバシイは
「九州南部から南西諸島に自生する常緑の高木で」
「ドングリはそのままでも食べられるので、救荒食として各地に植栽された」
のだそうだ
大振りでつやつやとした、とても立派などんぐり
よく手入れされた綺麗な爪のようで指先で撫ぜていると気持ちがいい
奥歯でばりっと割ってみる
歯に自信のある人でないとあぶないなってほど
硬い皮に守られた実は生栗のような白色で
食べたらくせもなくほんのりと甘みがした
これは食べられるなあ、と思って
ふたつ、みっつ割ってみた
ミズナラの実は、もう食べなくていいや、ってほど苦かったけども
マテバシイの実ならその辺に落ちてたら拾って食べても悪くない
リスみたいだ、私
封筒の中はひたすらどんぐりだけ
惜しみなくどんぐりwithout any words
ころころとして、ユーモラスな眺めだ
分かりやすく即物的でなかなかいいね
ようするに
故郷から送られてきたのはひたすらどんぐりだけであって
数字のゼロの形をした木の実だけコロコロ
だよね
そうだよね
ほんと、そうだよなあ
だから私も一人で生きることについて
もちょっと本気で考えよう
私の人生って
わりといつもいつも凄く恥ずかしいよな
よくこんな恥ずかしいことやってるよな
でもまあそういうのもしょうがないよな
ありもしないものをたくさん待っている
昔からこういう人だったしな
みたいなことを
結構性懲りもなく考えた
奥歯でバリバリどんぐりを噛みながら
