オホーツクグルメ
冬の漬物

- 北海道の漬物
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冬の漬物日記 2006年12月04日
冬になると回覧板と一緒に
新聞にくるまれた漬物が町内を行き来するのが
街育ちの私には珍しくて嬉しい
おばあちゃんの漬物と言うのは
誰がどうしたって適わない味が確かにするし
スーパーにいくら豊富に漬物が並んでいても
おばあちゃんの味のものはまずないわけで
一番たくさん貰うのは
飯寿司(いずし)という、北海道の伝統の漬物で
ご飯、魚、野菜、麹などを漬け込んで乳酸発酵させて作る物だ
ほんのり甘くて酸っぱいような爽快な味がする
ばあちゃんの飯寿司は野菜が多くてとても綺麗で
鮮やかな黄色の生姜がよく効いてきりっとする
貰ったらできるだけ早く食べないと
どんどん酸っぱくなってきてしまう足のはやい漬物なのだけど
いつもボール一杯くれるから、なかなか食べるのも大忙し
ポツリヌス菌食中毒が発生しやすいらしく、作る人も減ってきているそうで
たしかに私が子供の頃食べていたのも祖母の作ったもので
母親が漬けたのを見たことはない
私自身はつけ方もよく知らない
おそらく自家製と思われる硬く身のしまった色の濃いニンジンの皮むきも
大根を洗って干すのも
大量に入った生姜を千切りにするのも
硬い身欠きにしんを戻して食べやすい大きさに切るのも
できるだけ寒いところに漬け込んで重たい石をのせて
手先を冷たい水で濡らしながら頃合いを見てもってきてくれるのも
全部ばあちゃんが一人でしてくれるのだ
そう思うと一層色鮮やかな
おもちゃ箱のように賑やかな漬物の中
それからまた特に私が喜ぶのが粕漬けで
大きな聖護院大根を漬けたのを新聞にくるんで持ってきてくれる
ぱりぱりと硬くてみずみずしくて少し甘いこの漬物が私は大好きで
ついついあるだけ食べる(発酵食品の食べすぎはいけませんな、たまにお腹痛い)
飴のようなとろっとした色も好きだし
齧った時の冷たい感触と、ばりばり音を立てるときの爽快感も
全部好きだ
なんでも聖護院大根というのは
とてつもなく大きな野菜だそうで
運ぶのも剥くのも割るのも一仕事だろう
この季節は町のあちこちで我が家のように
ばあちゃんの粕漬けを有難がって食べているのかもしれない
ところで関東育ちの同居人に言われた初めて気づいたのだが
北海道の漬物はおしなべて甘いそうだ
たくあんとぬかづけを食べてきた同居人は
具沢山の飯寿司や甘い粕漬けはどうも漬物という気がしない、と言って
こんなに贅沢な漬物のおすそ分けを食べないので
いつも私がひとりでせっせと食べている
ばあちゃん、すごくうまいです
