オホーツクの野鳥
アトリ

- アトリ
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アトリ日記 2007年01月14日
ナナカマドの実は
秋の遅くに赤くなって
北の風景の中に色がなくなってしまってからも
ずっとかわいらしく赤いままぶら下がっている
とても綺麗で美味しそうな実なのだけど
どうしたわけだか
誰も食べにこない
赤い実は
赤いままいつまでもぶら下っていて
雪が積もって
霜がおりて
凍って溶けて
黒くなって皺になって
少しずつ少しずつ
厳しい冬を思わせる色に変わっていく
黒くしなびた実がたくさんのナナカマドの細い木に
寒さでまんまるに毛ぶくれしたアトリが四羽
必死に実をついばんでいる
こちらのことなど気にもせず
時々お互いにちょっと小競り合いなどしながら
一心不乱に実を嘴に挟んで
そうして中を食べたら
しわしわになった皮の部分はぺっと捨てるのだ
人が熟柿をすすっているみたいだ
それをちょっと離れたところから
じっと見ているカケスが一羽
ナナカマド食べたいけれど
アトリが四羽じゃちょっと勝ち目がないかなぁ
と、そんなことを思っているのかいないのか
じっと猫のように動かない
ずっと人気のなかったナナカマドの実に
あんなにたくさんお客さん
もしかしたら
実が発酵するのを待っていたのかな
人にはちょっと分からないのだけど
木の実にはそれぞれちゃんと微妙な食べ頃があるらしい
リスも鳥も
何か不思議な順番に素直に従って
辛抱強く待ってから順繰り順繰りに食べていくのだ
15分も見ていたら
ナナカマドの木はあらかた裸になった
すぐ下の雪の上は
アトリが食べ残した皮の赤で染まっている
彼らはまた
食べごろの木を見つけに
深い雪の中を飛んでいったのか
